板倉 須美子(1908〜1934)
ロシア文学者昇曙夢の長女として生れ、与謝野鉄幹、晶子の媒酌で鼎と結婚。パリで鼎の手ほどきを受けて制作を始め素朴で詩情豊かな作品が藤田嗣治に絶賛された。夫、幼い娘二人を相次いで亡くし本人も帰国後肺結核で早世した(25歳)。

板倉 鼎(1901〜1929)
千葉県松戸育ち、東京美術学校(現東京藝術大学)卒業後、1926年妻須美子と共にパリに留学。明るく洗練された色彩と堅固な構成のモダンなスタイルが評価されサロンドートンヌ入選も果たしたが、28歳の若さで客死した。現在、松戸市教育委員会美術準備室を中心に再評価を進めている。
板倉須美子「ベル・ホノルル21」(1928)
松戸市教育委員会蔵

松戸市の聖徳大学博物館で開催された「フジタとイタクラ」展会場風景
NHK・Eテレ「日曜美術館アートシーン」、NHK「ラジオ深夜便」でも紹介された
NEWS・TOPICS・COLUMN
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【topics】日本美術家連盟主催の「板倉鼎」座談会
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【news】日本美術家連盟で「板倉鼎」座談会が開催されました
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【column】伊原宇三郎 その3 滞欧風景画の秀作 南仏アルル
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【news】板倉鼎作品の展示情報
板倉鼎の作品2点が千葉県立美術館で展示中ですのでお知らせします。 場所:千葉県立美術館 (冒頭、外観写真は2018・平成30年開催の「原勝郎と板倉鼎」展当時) 千葉市中央区中央港1-10-1 JR京葉線「千葉みなと」徒…
【news】「里見勝蔵を巡る三人の画家たち」展の予告
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